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起業というテーマで記事を書いていきますが、法律上の小難しい話をしても「私には関係がない」「私にどう関係があるのかが分からない」ということになりがちです。出来るだけ自分事のように起業を感じて欲しくて、物語形式にしようと思いました。
登場人物のみやび君はこれから起業します。起業は華やかなイメージを持たれている方がいるかと思いますが、決してそんなことはありません。泥臭いことの連続です。どんなにカッコの良い言葉を並べても、小さいことの積み重ねで起業を成功させることができます。
ぜひ、みやび君と自分を照らし合わせて下さい。そして、自分の悩みと共通している瞬間が訪れたら、ぜひ私たちにご相談下さい。いつでもお待ちしております。
大学を卒業後、地元の建設会社に勤め始めた。もうかれこれ10年以上になる。
今では部下を抱え、辛いことも時々はあるが、太りすぎだけどお父さんのような素敵な社長にも恵まれ、今の会社にはとても満足している。
仕事が終わり、自宅で子供に絵本を読んでいると大学時代の友人から電話がかかってきた。「みやび君、久しぶり!」私は友人からみやび君と呼ばれていた。
彼は仕事で私の地元に来る用事があるとのことで、飲みに行くことになった。
久しぶりだなぁ、そういえば、あいつ何しているかな。俺は将来大きくなる!とか言う奴だったし、どうなっているのか楽しみだ。昔のことを思い出すとワクワクする自分がいるのを感じた。
地元では有名な焼き鳥店を予約し、私は友人より先にカウンター席についた。しばらく待っていると、友人は5分遅れてやってきて私の肩をたたいた。
「よっ!」
友人は大学を卒業後、大手の建設会社に勤め、その後20代のうちに独立をした。従業員は30名以上いて、友人の年収も数千万円あるようだ。久しぶりに会った友人は輝いていた。奥さんの写真も見せてもらったが、めちゃくちゃ綺麗な人。それより、奥さんが乗っている車…1000万円以上はするはず!何でこいつはこんな車に乗れるんだ!俺なんて中古の軽四だよ。
分かっている。分かっているよ。良い車に乗ることが幸せじゃない。
そう自分に言い聞かせながら、友人の自慢話を聞いていた。
「ところで、みやび君は今、何しているの?」
突然、私の質問になり、何も答えることが出来なかった。「あ、いや、俺はさ、会社では部長でさ、部下も抱えてんだ」
本当は、部長でもなんでもない。正確には主任だ。こんなちっぽけな嘘をつくことくらいしか私には対抗する手段がなかった。友人に嘘をつかなければいけない自分が恥ずかしい。
「へぇ、やっぱりお前すごいなぁ。なぁ覚えているか?大学の時、俺たちは起業する!」と2人で話していたこと。
そういえば、そんなこと話していたっけ。若かったし、色々語り合っていたなぁ。友人に言われて当時のことが鮮明に脳裏に焼き付く。隠していた真実をあぶりだされるような、苦い感覚だ。
でも所詮、夢は夢。現実は現実。
会計は割り勘で支払い、帰り際に友人は
「俺はみやび君と約束した夢を叶えたから、どうしても報告したくて今日来たんだ」
と、言葉を残して去っていった。友人の背中がどうしてか、大きく見えた。
私は自宅に帰り、友人のことを妻に話した。
・友人は社長で金持ちになっていた
・でも、自分はしがないサラリーマン
・友人は大学時代の俺たちの約束を守ったのに、自分は覚えてすらいなかった
妻は「ふーん」と黙って聞いていた。
友人のあの綺麗な奥さんなら色んなアドバイスしてくれたり、励ましてくれたりするんだろうなぁ。しょうもないことを考えている自分は惨めだと分かっていても湧き出る感情を止められない。
妻に一方的に話していくうちに、自分は本当は起業してみたかった想いを振り返っていた。でも、子供もいるし、起業ってどうしたらいいか分からないし、今の会社は辞めたくないし。自然に出てくるのは「やらない理由」ばかり。
「やりたいなら、やってみたら」
妻からの突然の言葉にビックリした。私は咄嗟に「お金は大丈夫か?生活は?」と切り返した。「何とかなるでしょ」心配する自分に反して楽観で計画性のない妻に苛立ちを感じるものの、起業へ気持ちは傾いていった。
数日経っても、起業への想いが忘れられなかった。過去の記憶が私の髪を起業への引っ張っている。
正直な気持ちを会社の社長にぶつけてみた。新卒から育ててくれた社長には感謝の気持ちしかない。もちろん申し訳ない気持ちもあった。「君はこの会社に必要だ」と嬉しい言葉をかけてもらったし「辞めたくない思い」と「起業したい想い」とがぶつかっていた。
「でも、私も辞めて独立しているわけだし止められないな。君には自分の夢を叶えて欲しいから私は独立を応援するよ」
みやび君、起業します!
がんばれ!みやび君
起業する動機は人それぞれ。
どのような動機があるでしょうか?
■サラリーマンが嫌になった
■現状に満足がいかない
■達成したい目標がある
■自由な時間が欲しい
■もっと稼ぎたい
■人から頼まれた
■解雇された
■モテたい
■etc...
肯定的な理由から後ろ向きな理由など様々です。
世界に貢献したい!というようなカッコの良い起業もあるでしょうが、金持ちになってモテたいとか、経済的に夫に頼りなくないなど、私的な感情や現状への不満から起業を決意される方々も多いと感じています。
大きな目標や目的がなければ起業しても上手くいかないのか?
それはNO!です。
起業してみれば分かりますが、大きなことは忘れ、目の前の小さな問題に忙殺されがちになります。
その小さな問題をより多く、速いスピードで叩いて取り除けるかのゲームが始まります。もちろん時々立ち止まった時に大きな目標を再確認します。
この時期に税理士の顧問が必要か?の問いには、人によってはイエスと答えます。
起業を決意した後、何をどうしたらいいのかが分からず、答えの出ない不安を抱えることがあります。我々と共に歩むことでその不安を払拭しながら前に進むことが出来ます。場合によっては「今は起業すべきではない」という答えが出るかもしれません。いずれにしろ、一般的な話ではなく「あなた」個人にとってこの起業はどうであるのか、の問いに答えを出すことが出来ます。
また人は一人では閃かなくとも、複数人で意見を出し合うことで一人では得られなかった閃きが得られることがあります。
またある日・・・
そうは言っても、起業前で稼げるか分からないし、その状況でお金は払えないよ!と言われる方もいるのも分かっています。起業後に顧問契約を結ぶ前提などいくつかの条件が満たせれば、起業前は料金を頂かず起業後に後払いで頂くこともあります。我々もその間は無料でやるわけですので、本気になります。
めんどくさいことは言われたくない、人のいうことは絶対に聞きたくないなど、一人で何でもやりたがる人はこの時点での税理士とのお付き合いはお勧めしません。
今は税理士に支払えないけど、起業後に必ず払うから、相談乗って欲しい!という方は、税理士に相談してください。一人で悩むより、まずは相談です。起業家の成長スピードは早く、常に決断が求められます。自分一人の頭脳で出来ることも沢山ありますが、頭脳はもう一つあってもいい。それが税理士の役割です。
今日抱えている問題を明日先延ばしにする。そうするとどうなるでしょうか?明日には新しい問題が発生します。1日1日問題が発生し続けます。問題を寝かせれば寝かせるほど、起業家である「あなた」しか出来ないことが出来なくなります。
起業前に支出したものも将来経費にすることを出来る場合があります。様々な状況で起業される方たちがいます。色んなスタートに対応できるよう起業前であっても経費として処理できるような考え方があります。
動画で解説していますので、ぜひご覧ください。
このような起業に役立つ動画を定期的に配信しています。無料ですので、ぜひご覧ください。
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最後に、起業する方で「大きな目標や動機がないのですが大丈夫でしょうか?」という心配をされる方がいます。
結論を言えば、大丈夫です。
起業して従業なのは売上を上げられるかどうかなのです。誰かのためにとか、社会に還元するとか、世界平和とかは後でも良いのです。
まずは自分の能力を出し切って稼ぐこと。ここだけに全力を注げばよい。
大きな目標を掲げて、鳴かず飛ばずの方も実際にいます。カッコいいことを言っていても、稼げなければ次のステージにはいけません。
だから「起業したい」という気持ちがあれば十分なのです。
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