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年末になり、妻より確定申告について問われた、みやび君。
確定申告?何それ?美味しいの?の状態。確定申告はどうすればいいのかさっぱり分からない。
自分で出来ることをお金を払ってまで他人にやってもらうことの価値が見いだせない。
そして、自分でやるための情報を探すことになる。しかし自分の疑問にぴったり答えてくれる情報がなかなか見つからない。起業した当初、多くの起業家が通る道です。
結局、確定申告のやり方が分からなかったら、どうすりゃいいの!と怒っても誰も助けてはくれない。多くの起業家が感じること。
さて、みやび君はどうやって確定申告を乗り越えるのでしょうか。
妻の友人の税理士から指示があった通り、一通りの資料をそろえて税務署へ向かった。
税務署へ行くと、領収書の集計方法などを丁寧に教えてくれた。また、研修会を実施しているようで、参加するように促された。
帰り際には、確定申告書の用紙を一式準備してくれて、これに記入して提出するように言われ、税務署を後にした。
確定申告書に何も書かれていないけれど、それを眺めているとこんな難しいことをするなんて「俺って何かかっこいい」と思えた。
さて、私は青色申告をするから、青色申告決算書というものを作成する必要があることが分かった。その中に損益計算書というものと貸借対照表というものがある。インターネットで調べていた知識が、一つ一つ繋がっていく。
白色申告の場合は、これとは別に作る書類があるらしい。
白色申告の方が簡単そうだったので「白色申告でもいいですか?」と税務署の人に聞くと「青色申告のほうが特典もありますし、ぜひ青色申告でやってください」と言われた。
税務署の人は税金をたくさん集めるのが仕事なのに、どうして税金が安くなるほうを勧めてくるのか不思議だった。税務署は私たちの味方か敵か。税理士の存在もよく分からないし、税務署の人たちもよく分からない。
私の味方は一体だれなのか?
その後、税務署で開催されている確定申告書の研修会とやらに参加した。そこでは確定申告についての説明がされていた。当たり前だが、分かるところもあるし、分からないところもある。自分にとって置き換えてみると分からないことが多くなる。
家に帰り、Youtubeで確定申告のやり方を調べた。画面上で説明している会ったこともない、信頼できるかどうかも分からない人の言う通りに確定申告の作業を進めた。
とても不思議な感覚だった。
妻の友人である税理士に言われても、友人の経営者に言われても素直に聞く気持ちになれなかったのに、画面上にいる誰か分からない人がそれっぽく説明してくれていることは素直に聞ける自分がいた。
何故なんだろうか。
しかし、良い時代に起業したと思った。無料で情報が手に入って、難しいと思われていた確定申告の作業が順調に進んでいく。
何だ、やってみると簡単じゃないか!
こんな簡単なことを自分でやらないで、他人に金払ってやってもらうってバカじゃないのか?とも思えた。心の中で友人の経営者をバカにしていた。
きっとあいつは自分で出来る能力に欠けているから税理士に無駄金を払ってやってもらっているんだろう。と結論付けた。
元々「デキル」私はネット上にある情報をかき集めて、自分の確定申告を仕上げていった。それっぽく仕上がってきて、楽しさすら感じる。ジグソーパズルを完成させている感覚といえばいいのか、プラモデルを作っている感覚といえばいいのか。
妻が「友達が確定申告の相談に乗ろうか?と言ってくれているけど、どうする?」と聞いてきたが、3秒考えて「大丈夫。自分で出来る」と答えてしまった。本当は聞きたいことがたくさんあった。くだらないプライドだ。それは分かっているけど、捨てられないプライドだ。
そうは言うもののYoutubeなどのネット情報を組み合わせて、何となく数字を埋めていく。これで良いのかと、恐怖を感じるものの、税理士に頼るのは何だか癪に障る。
自分で確定申告をすべて完ぺきにやり友人に「俺は自分で出来たけど、何でお前は自分でやらないの?こんな簡単なのに自分で出来ないってバカなの?」と問い詰めたいという気持ちを糧に私は自分の確定申告を集中して仕上げていった。
とにかく時間をかけたら、全部数字が埋まったんだ。合っているかどうか、間違っているところがあるかどうか、もうどうでもいい。夏休みの宿題を終えたような解放感!長い長い私の確定申告書はようやく完成した。
私が計算した私の今年の確定申告による私の所得税の金額は!なんと100万円に近い金額になった。
はぁ?????????????そんな金、通帳に入ってないぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
はぁぁぁぁ?????何で貯めたお金以上に税金がとられるんだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
なんでやねん!なんでやねん!なんでやねん!
現実を受け止めきれず、私はビールを一気に喉に流しんだ。
がんばれ!みやび君
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など
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起業すると、今まで経験したことのないことをやる必要があります。
そのうちの一つが確定申告。不安に感じる人や、恐怖を感じる人、確定申告と聞いただけで吐き気がする人もいるでしょう。
お金に関係することなので、大事なことは多くの人が知っています。確定申告をすることで、私たちの税金の額が決まる。そんなことは知っているんですが、作り方を知っている人はほとんどいません。
何故だと思いますか?
答えは簡単です。難しいからです。
税理士である私たちでさえ、難しく感じるのです。
例えば確定申告が出来るようになりたい!と思って税理士事務所に勤めて修行したとしましょう。
その人は、1年後に確定申告書を作れるようになると思いますか?
答えは、Yes!でもありNo!でもあります。作ることは出来ますが、その中身を理解し、人に説明できるレベルには到達しません。
では、3年修行したらどうでしょうか?
まぁ、無理ですね。作成できますがアドバイスできるレベルにはほど遠いです。
3年もやったのに、なぜ?と思うじゃないですか?
覚えなければいけないこと、検討しなければいけないことが多すぎるんです。
「そんなもんはチェックリストを作っておけばいいじゃないか?」と思うのですが、チェックリストでチェックしても「で、どうやって説明したらいいんですか?」の状態からは抜け出せません。
質問が飛んでくると、アタフタして回答どころではありません。知っていることと、相手に分かるように、相手の立場にたって伝えることは別の能力なのです。
知識は書籍やネット情報を集めれば得られますが、相手の立場にたってその情報を置き換えて、使える情報にするためにはたくさんの訓練が必要です。
100人いたら100通りの考えがあります。私たち税理士はその100通りに合わせてアドバイスをします。
そのレベルに到達するには3年では足りません。
例えば、10年勤めたら?
まず、10年勤めあげる人も、それほど多くないのではないかと推測します。会計事務所は離職率が高いでしょうから、10年勤めれる人が多いとは思えません。
また、10年も勤めていれば、ある程度出来るようになりますが、そこまでやると、知らないことが多すぎることの恐怖を持つことになるので、逆に尻込みします(笑)知れば知るほど、知らないことが多いことを知ります。「本当にこれが相手にとって最善のことなのか?」この疑問は消えることはありません。
税理士事務所の職員ですら、このような状態なのに、確定申告の経験が「自分しかない」起業家が確定申告など出来るわけがありません。
私は出来る!と言ったそこのあなた。無理だと思います。もちろん、間違っているもので良ければ、誰でも作れると思いますよ。
ほら、最近、簡単に確定申告が出来ます!素人でもボタンを押していけば確定申告書が完成!みたいな広告あるじゃないですか。あのようなものを利用すればいいんです。そしたら、良く分からないんだけど、出来たよ!という状態にはなります。
それでも良い人は、そうされると良いと思います。別に税理士にお金を払ってまでもお願いする必要はないと思います。
ただ
■確定申告をする時間が無駄
■自分の正しい状態を知りたい
このような気持ちを持つ人は、1日も早く税理士に相談したほうがいいです。
あなたは自分が人や世の中に提供している価値に気が付き、その価値を広げるためにもっと時間を使いたい、その価値提供の現状を認識して未来につなげていきたいと思って独立したでしょう。その気持ちがあるのであれば、税理士はあなたにとって良き仲間となると思います。
きっと「税金を計算するだけの人」ではない一面が税理士から見えてくると思います。
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