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何とか家庭崩壊の危機を乗り越えたみやび君。
自分が頑張れば良いわけではないことを学んだ。お金を稼いでも、それで家族が幸せに感じていないとしたら、働くとは一体何のためにしているのか。
金があれば幸せになれる、好きなことが出来る、時間に余裕が出来ると思っていたが、現実は違った。何がどう違うのかは全く分からないが、うまくいっていない。
とにかく家族を幸せにする為に、家族との時間を大切にしようと心に誓う。
とは言え、具体的に何をどうしたらいいのかは分からない。
仕事もしなければいけないから家族の時間を作るためには時間が限られてくる。でも、働くだけ働けば稼げるはずのプランが崩れている。
どうしたらいいのか。
答えを教えてくれる人もいないし、アドバイスをくれる人もいない。解決策が見えない中、みやび君はどのように乗り越えていくのだろうか。
心を入れ替えようと思ってから数日が経った。仕事をしながらも、どうしたらいいのか、考え続けている。
分かっていることは今まで通りではダメだということ。確かなことは、何かを変えなければいけないということ。
ここまで、開業してからの自分を整理すると
①開業当初は順調に思えた。自分のサラリーマン時代以上の日当はもらえるし、営業も上手くいっている気がしていた。
②確定申告からの納税で一度目の挫折。お金が全然足りない。
③1年目の反省を生かし営業活動。きつかったけど、それなりの成果を得た気がした。
④営業活動をした結果、売上は増えたが、家庭の時間がなくなり家庭崩壊。ここで二度目の挫折。
今は家族の為に時間を使いたいと考えているが、どうしたらいいのか分からない。1年目の仕事のやり方に戻すか。それであれば家族の時間も確保できる。
しかし、それはそれで困る…またお金が足りなくなる。
今の自分に必要なのは、売上を確保しつつ、家庭の時間を増やすこと。そんなこと出来るのか?
困った時は得意のインターネットに頼るみやび君。検索すると色々なセミナーの情報が出てきた。
「あなたを変える13のプログラム」
「売上が倍増!〇〇を使って自動的に売上が増える!」
「経営計画であなたの会社を変える!」
「1日15分。これで毎月○○万円を手に入れる」
怪しいものが沢山出てくるし、良さそうだなぁと思っても大企業向けのもので一人でやっている私には関係あるようには感じない。
どれが今の自分に当てはまるんだ?私にとって必要なものって何なのだ?
結局インターネットでは自分の納得できる答えが見つからなかった。でも、これはいつものことか。
こんな時は小太り君に聞こう。この前のお礼もしたい。
「社長、先日はありがとうございました」
妻に謝り、仲直りしたこと、今後心を入れ替えて家族のことを考え、家族を優先させながらも、改めて仕事を頑張っていきたいことを伝えた。
「ところで…」みやび君は今の自分の悩みを率直に小太り君に打ち明けた。売上を確保しながら、家族の時間も増やすには…?
「そうか!おめでとう。まずは仲直り出来て良かった」小太り君は明るい声で答えてくれた後、トーンが急激に下がった。
「やっぱり次はその課題に直面するよな」小太り君は自分も若い時同じようなことで悩んでいたことをみやび君に伝えた。
「ただ、ここからの答えは正直自分で出すしかない。自分も何が正しいのか分からない。でも、やっとみやび君も経営者になったって感じがしてなんか嬉しいな」
なんとしても、早く答えを出したいみやび君は真剣に小太り君に教えてもらうよう、電話ごしに頭を下げ、お願いする。
「じゃあヒントだけね。売上って何?売上を増やす為にはどうしたらいいの?じゃあ次の現場でね」こう言って小太り君は電話を切った。
どういうことだ。みやび君は売上について考えることになった。
自分は売上を増やしたいと思って、がんばって営業してきたつもりだが何か間違ってたのかな?
そこで、自分が作った請求書に目を通すことにした。
○○建設様 〇月分 8時間×2,000円=16,000円
この16,000円が売上だよな。これを増やすには、時間を増やすか、単価を高くするか…?
お!?単価を高くする!?そんなこと出来るのか!?
今までみやび君は言われた単価で請求書を書くことがほとんどだった。
小太り君は1時間で3,000円なのに、1時間2,000円の会社があったり、1日15,000円の会社もある。
とりあえず仕事をもらえたら嬉しいし、やったらやった分だけ売上が上がるんだから、頼まれたらやる一択。
だって、頼られるのは嬉しいし、求められるのは嬉しい。断る理由などなかった。それに、サラリーマンの時の時給より高い!
もし、全ての取引先から小太り君と同じだけだったら、売上を維持しつつ、家族との時間を作れる。
でもそれは理想論であって、そんなこと出来るのか?単価をあげたら仕事がなくなるんじゃないか?
なぜ小太り君は自分にこれだけの単価の仕事をくれるんだ?逆にほかの社長は何でこれだけしかくれないんだ?
自分のなかで沢山の疑問が出てきた。でも、この疑問を解消しないと仕事と家庭の両立は出来ない気がする。
その晩、みやび君は明け方まで自問自答を繰り返した。インターネットに頼ることなく、自分で考えを巡らせた。その日はほとんど眠れなかった。
しかし翌朝、気持ちはスッキリしていた。眠い目をこすりながら妻の元へ。妻はいつも通り朝食の準備をしていた。
「おはよう。今日から俺は変わるから。頑張るから見てて」
「何か良いきっかけがあったの?いい表情しているわね」
妻は笑いながら答えた。
正直、答えは分からなかった。ただ方向性は見えた気がした。今までは、ただ漠然と仕事をとってこなすことしか考えてなかった。
自分の時間や単価を意識して仕事をする。そして、何度も考えること。
それが今の自分に足りなかったこと。これが経営者というやつか。
経営者って大変だな…休みないじゃん…
がんばれ!みやび君!
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過去の配信履歴
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起業してから上手くいくことなんて、ほんの少し。多くのことは上手くいかないし、自分の思うように結果が出ないもの。
1つ上手くいったら100上手くいかないし、1つ問題を解決したら、3つの問題が新たにわいて出てくる。
みやび君は、楽観的に物事を考え、あまり深くは考えないタイプのようです。その場の雰囲気や、今の勢いを大事にして、細かいことはあまり考えない。行動力はある反面、計画性がない。
逆に、あれこれと深く考え綿密な計画は立てるが、行動が伴わない人もいます。
どちらが良いとか悪いとかの問題ではなく、自分がどういうタイプなのかは認識しておくべきです。
自分の性質や特徴を理解し、良い部分をどう伸ばして、足りない部分をどう補うのかの戦略は必要です。
かといって、起業した当初は全てのことを自分でやらなければいけないため「やりたくない」から「やらない」は通用しません。
自分が苦手とすることは、誰か他の人に任せる。費用もかかるでしょう。
他人に任せられない、費用をかけたくない人は自分でやるしかない。やる以外に選択肢はありません。
どちらの選択肢も受け入れられない人は、サラリーマンに戻りましょう。起業に向いていません。
しかし、まずは
自分の良い部分は何なのか?これが知りたいですね。自分が提供できる価値とは?
子供の頃を振り返ってみれば、人から褒められるようなことが1つや2つはあったでしょう。今までの人生で上手くいったことが、1つや2つはあったでしょう。
1つもない?見つからない?
そうしたら、あなたの周りにいる、あなたのことを良く知ってくれている人に聞きましょう。
あなたは自分のことが分からないけど、他人のことは良く見えています。同じように、他人はあなたのことが良く見えています。
聞くのが恥ずかしければ、自己診断をするツールは世の中にいくつかあると思うので、その診断を受けるのも良いです。まずは、自分を客観的に見つめる機会を作ります。
発見したそれを得意だと決めて、それを武器に戦いましょう。武器は1つ2つで十分です。それで十分戦えます。
そして思うように売上が上がらない人は、なぜでしょうか?
■自分に能力がないから?
☆それなら起業はやめておきましょう。
■まだいい人に巡り合えていないから?
☆人に会いにいきましょう。
■良い商品さえあれば大丈夫?
☆良い商品とは何ですか?
■お店を開けば人が来てくれると思っていた?
☆その店は誰が知っているんですか?あなたと身内と友達?
■いい仕事をしていれば、必ず客は来る?
☆いい仕事とは?
■片っ端から営業にいけばいい?
☆あなたに頼む理由は何?
人はどうして、あなたに仕事を頼まなければいけないのでしょうか?
その人はどこにいるのでしょうか?
自分の提供できる価値を見つけ、それを求めている人のもとに会いにいきましょう。直接会うでもいいし、紹介してもらうでもいいし、SNSで募集するでもいい。
あなたの価値を求めていない人に、どれだけ営業しても、成果は得られません。
自分の価値を見つけ、それを求めている人を探し、その人にアタック!この繰り返しです。
さて自分の弱い部分はどうしましょうか?
起業家は何でも自分でやらなければいけない状況になります。もちろん、全て自分でやることになりますが、売上をあげる道筋が見えてくれば、苦手なことや売上に関係ないことは外注に出していくべきです。
例えば、起業家の中には、確定申告時期に何日もかけて、合っているかどうか分からない確定申告書を作成する人がいます。全く分からないけど、義務感で作っている状況。みやび君もその一人。
最初はそれで良いと思いますが、ずっとその状態であり続けるのは、自分の時間を捨ててしまっています。
時間を使い、精神をすり減らして作る確定申告書に一体どのような意味があるのでしょう。その時間、持っているエネルギーでどれだけの売上を作れましたか?どれだけの未来を創り出すことが出来ただろうか。
「確定申告書を作ったー」と嬉しそうにSNSで投稿している人もいますが、あなたが喜ぶところは、そこじゃない。お客様に価値を提供し喜んでもらったときです。それはあなたにしか出来ないことなんですよ。それは絶対に外注できないんです。
税理士事務所の中には領収書の丸投げから受け付けているところもあります。ぜひ外注に出してください。月数万円払うことで、あなたは時間の余裕と正確な数字が手に入ります。
時間の余裕はサービス向上のための時間、売上を上げるための時間に使えます。正確な数字は未来のビジネスを描くときの手助けとなるでしょう。迷っている時間などありません。人生はあっという間に終わります。
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