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みやび君は自分の時間について考え始めた。
その中で、常用で仕事を受けるか、請負で仕事を受けるかの2つのパターンがあることを認識した。
自分にとって、どちらが良いのか悩むものの正解が分からない。友人に相談しても、答えが出せるヒントが見いだせない。しかし、過去の経験から常用で受け続けていては、上手くいかない。家庭が破綻することが想像できる。
それだけは避けたいみやび君は、請負で仕事を受けることを決める。決めると次の疑問がわいてくる。一体、いくらに設定すればいいのか?
この疑問を解決するために、みやび君は、前進する。
現在受注している低単価の仕事をやめて、単価の高い仕事を受注することに決めたみやび君。それが必要なことだと理解できたが、どうやったら単価を上げられるか全く分からない。
家族で朝食を食べている最中に、何気なくを妻に相談してみた。妻は大口で口にいれたパンをもぐもぐしている。
「小太りさんに聞いてみたら。(もぐもぐ)だって小太りさんは他の人より(もぐもぐ)単価が高いんでしょ?」
聞き取りずらいが言っていることは、的を得ている。そういえば、何で小太り君は自分にこんなによくしてくれるんだろう?元部下だから?
こんなにも身近な人が、今の悩みの答えを持っているかもしれないなんて、考えもしなかった。考え事をしている間に朝食を終えた。味を感じなかったし、何を食べたのか覚えていない。頭の中は解決したい問題だらけだ。
「ちょうど今日は小太り君の現場だから休憩時間にでも聞いてみる。ありがとう」
妻に相談してみるのはいいもんだ。客観的な意見がもらえて解決の糸口が見える。今までは一人で悩むことが多かったが、相談できる相手が近くにいると助かる。妻は仕事のことは分からないし、完璧な答えは得られないが、一人で考えるより視点が広がるのだ。
その日の昼休み、小太り君は従業員と談笑中。愛妻弁当を口の中にかきこんでいるところへ「小太りさん相談があるんですが」と、話に割って入った。
「なんだみやび君、最近相談事が多いな。まあ、俺で相談に乗れることならいいよ。どうした」小太り君はみやび君の様子を察し、食べるのを止め誰もいない場所へ移動した。こういう気遣いが小太り君の魅力でもある。
「実は…単刀直入に聞きますが、何で小太りさんは自分にこんなに良くしてくれるんですか?」どう聞いて良いのか分からず、声がうわずってしまう。答えを聞く間のドキドキがとまらない。心臓が飛び出そうだ。
「え、どういうこと?」言葉は驚いている様子だが、顔は真剣だ。
「いや…自分にくれる単価が、他の取引先より小太りさんの方が多いんですよ!めっちゃ感謝してるんですけど、何でかなって…」以前は社長と呼んでいたが、独立してお互い社長になった後は「さん」付けで呼ぶように言われていた。
「そういうことか。俺は正当な金額を払っているつもりだけど。安くしてもいいの?(笑)」小太り君は何故か嬉しそうな顔をしている。「いや、そういうことじゃなくて」みやび君は真剣な顔で答えた。
「真面目な話、みやび君が仕事できるの俺は知ってるから。みやび君って○○の仕事得意でしょ?この仕事を別の人に頼もうと思うと、実はみやび君に払っている金額より高いんだぜ。実は助かってるのは俺の方なんだよ」
!?
「確かに小太りさんの現場ってやりやすくて。自分の得意な○○の仕事をさせてくれますね」嬉しい気持ちから、声のトーンが一つ二つ高くなる。
「俺はみやび君との付き合いが長いからみやび君のことわかっているけど、他の社長は知らないだろうしね」
自分が当たり前だと思っていたことが、人の役に立てている。心が躍るような感覚だ。
今までは何か特別なことをしなければいけない、人に負けないような技術を身につけなければいけないと思っていた。今からそんなこと出来るのか、身に着けられるのか不安で仕方がなかった。
でも、そういうことじゃないかもしれない。
!?
「ありがとうございます!ありがとうございます!ありがとうございます!」ヒントが見つかった気がする。勢いあまって3回ありがとう、と言ってしまった。
「何?これだけでいいの?よくわからないけど解決したのならよかった。じゃあ昼からもよろしく!」そう言って愛妻弁当と従業員が待つ休憩場所へ戻っていった。
わかったぞ!単価を上げる方法が!
確かに、自分が営業を始めた時「仕事を下さい」とお願いして回ったが、自分が得意な仕事ではないものも請けていた。
「自分なんでもするんで、お願いします」これが決め台詞だった。
自分の単価を下げていたのは自分だったんだ。得意じゃない仕事も受注して、得意じゃないから自信もないし単価が下がる。でも、仕事を得るとはそういうものだと思っていた。人がやりたがらないことをやれば良い。そう思っていた。でも、それが自分を苦しめていた。
確かに当たり前だよな。
自分の得意としていることで誰かの課題を解決が出来ればいい。誰か?どのような課題?この答えが見つかれば、単価があげられる!
昔から自分は手先が器用だった。
大学を卒業してから開業するまで、小太り君の会社では○○ばかりしてきた。一通り現場の仕事はすべて教えられたが、○○だけは誰にも負けない自負があった。
正直、現場の仕事の中では一部の仕事なので、これしか出来ないと思われるのもしゃくだったので、アピールはしてこなかった。
今後は何でも請けられえるじゃなくて○○を軸に営業しよう。
また、小太り君以外の社長にも聞いてみよう。何かヒントがあるかもしれない。自分の特徴を客観的に理解できるし、自分に仕事をくれる社長が自分になにを求めているかも知れる。
この日以後、みやび君の営業の方法は変わっていくのであった。
でも、単価をいくらに設定したらいいんだろうか…?
がんばれ、みやび君!
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起業家は問題が起きると気合と根性で乗り越えることをしがちです。
今まで上手くいっていたことを、より数をこなすことで問題解決をはかる。起業家は優秀ですし、問題解決に優れていますから、乗り越えていくことができます。
もちろん、それで良い。
しかし、これまでの世界を変えようと思えば、今までやってきたことの延長線上で気合と根性を出しても変わりません。同じことをより速く繰り返すことになります。
もちろん、それで良いのです。
しかし、今の世界を変えたいと思えば、それではいけないことは明白です。
では、どうしたらいいのか?という話になりますが、体を使うのではなく、脳を使うことになります。人間の動くスピードを2倍にするのはとても大変だと思いますが、脳を2倍働かせることは可能です。
みやび君は、気合と根性で頑張る世界から、頭を使って考えた結果「単価を上げて」世界を変えようとしています。もちろん、その後に上手くいくという保証などありません。
単価など上げずに今まで通り生きていたら、どこからともなく突然、天使がやってきて、みやび君の目の前に問題解決の材料を置いて行ってくれるかもしれません。もしくは、天使が一生困らない現金を置いていってくれるかもしれません。そうなれば、もう悩むことはありません(笑)
人生は何があるか分かりませんから、宝くじに当たることに賭けるのもありです。それも人生。
しかし、独立すれば自分の力次第で世界を変えることができます。その特権を使わないのなら、なぜ独立するのか意味が分かりません。サラリーマンに戻るといいです。
あなたは自分の人生を変えるために起業、独立した。そしたら、思ったようにならなかった。思ったような人生にならなかった。だから、怒ったり、泣いたり、嘆いたりして、問題解決をすることから目を背け、最後には諦める。実にかっこ悪いですね(笑)外から見える自分は社長でかっこいいかもしれませんが、中身はボロボロで不幸せ。
そんなことで良いわけがありません。
何かを変えなければいけません。今までと同じことではなく、違ったことをしなければいけません。そうしたとしても、必ずしも上手くいくわけではありません。上手くいかないことのほうが多いでしょう。
サラリーマンの時は失敗しても誰かが補ってくれましたし、上手くいくようなことしか任せてもらえませんでした。与えられたことをこなすと評価されたサラリーマン。求められたこと以上のことをして評価されたり、「余計なことをするな」と怒られたり、何が自分の役割なのか分からなかったサラリーマン。でも、どのような状況にあろうと、会社に守られていました。
起業家は違います。やることなすこと、殆どが失敗します。誰も守ってなどくれません。どちらかというと、それが普通なのです。サラリーマンの感覚から早く抜けて下さい。上手くいかないことは当たり前なのです。
そこに恐れをなして何も具体的な行動を起こさないなんて、かっこ悪いですよ。何のために独立したんですか。
独立して自分の生活費すらまともに稼げない人は、何が足りないのか考えたことありますか?
■まさか、お店を出したらお客様が勝手にやってきて商品を買ってくれてお金を払ってくれる。夢みたいなこと考えていませんか?
■まさか、仕事が全くないのに「仕事やってやろうか?」なんて傲慢な態度とっていませんか?
■まさか、仕事が欲しくてしょうがないのに、目の前の見込客に「別に仕事に困っていませんけど?」という恥ずかしい態度をとっていませんか?
■まさか、良い商品なのに「なぜ買ってくれないんだ!なぜ理解してくれないんだ!」と駄々をこねていませんか?
■まさか、売れないのは「誰も知ってくれていないからだ!」なんて有名人気取りしていませんか?
良い商品かどうか、あなたが優れているかどうか。そんなこと関係ない。
目の前の見込客が何に困っていて、何を欲しているのかを考えて下さい。「自分が、自分が、自分が」じゃないんです。周りをよく見てください。誰かの役に立てばいいんです。あなたは誰のために、何の役に立てるのですか。
見込客がいない?それは確実に行動力が足りない。家でゴロゴロ、テレビを見ていて、突然見込客がやってきますか?無駄なネットサーフィンをして突然見込客がやってきますか?
ちょっと考えたら分かることですが、上手くいかない人はそれに気が付きません。
ところが、このように言うと「そんなことお前に言われなくても分かっている」と言う人がいます。分かっているなら結果を出して下さい。それで十分。
あなたはこの記事にたどり着いた。あなたの見込客がどこにいるか、頭を使って考えましょう。既に目の前にいるかもしれない。もしかしたら、まだ出会っていないかもしれない。
見込客に会いにいきましょう。今すぐに。
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